(実話をベースにした、かなりの創作を添えて)brbr*今回のお話には、話の文脈上、睡眠薬がでてきますけれども、brそういうものは当たり前ですが危ないこともあるので、br使わないにこしたことはないと思ってます。br私はないと眠れないので無理ですけども・・・。brbr—brbrbrその夜の記憶はあまりにも断片的で、当時同棲していたオトコの人と、brbrその父親、たしか親族の方の顔も浮かんでいたようだけれども、どれくらいの距離にいるのかもわからなかった。brbrbrあのときのわたしはミンザイの飲み過ぎとパニック状態の合併症を起こしていて、そのまま州立の病院まで運ばれた。brbr(以下は英語だったけど日本語に意訳しときます。覚えている範囲で、ですけど・・・)brbrbr不思議なくらいに何の違和感も悪夢もなしに目覚めたら、そこは真っ白い病院でした。brbrそれもハリウッド系ドラマにでてくるいかにも撮影用の病院セットのような場所だった。brbrbr黒人のナースの方に、br「ご家族はいらっしゃいますよね?アジアの方のようですが、英語はしゃべれますか?」brbrbrあたしbr「はい・・・ ある程度。」brbrbrナースの方br「いろいろな州の事情で、貴女をこのまま帰宅させることはできないんです。br精神科医のドクターが向かっていますので、3時間後くらいに到着するとは思いますが、br病室の外へは出られません。」brbrbrbrあたしbr(監禁状態みたいな感じか。ストレートに怖いな。しかも外国だし。それよりもビザへの影響が心配なのは情けないことだけど。)brbrbrあたしbr「睡眠薬を・・・ がぶ飲みしたのは覚えてます。高速道路みたいなところを運ばれていたのも。brそれから、sleeping pill とか high way とか、そういえば、ミンザイとか、ハイウェイとか。あと、睡眠薬とか。例えば眠るための薬とか。」brbrbr朝方、ドクターが来てわたしに言いました。ドクターハウスの主役の人にそっくりだった。br「なぜ、死のうとしたんですか?」brbrbrあたしbr「誰が・・・? 私がですか・・・?」brbrbrドクターbr「昨夜貴方は、大量のミンザイを飲んで、意図的な自殺を図ったと書類に書いてあります。br従って、州の法律により、この病院に収容されているんです。」brbrbrあたしは、意図的ではない自殺というものがあるとすれば、何なんだろうと考えると、brどうしようもなく滑稽に思えたけれども、すぐにそのほうが怖すぎると感じて考えるのをやめました。brbrbrあたしbr「どうすれば、外の世界に出られますか?」brbrbrドクターbr「もう自殺のようなことはしないと誓っていただければ、それで解放できます。brそうでなければ、永久にここから出られません。それともうひとつは、なぜ、自殺未遂をしたんですか?」brbrbrあたしbr「選択の余地があるようには思えませんけど、お答えしますね。もう自殺のようなことはしません。する気もなかったように思うんです。brなぜ・・・したのか・・・ですか? なぜ・・・? それは・・・ 書類に書く必要のあることなんでしょうか?」brbrbrbrドクターbr「いえ、それは理由が明白ならば、の場合で、特に思い当たらないなら答える必要はありません。」brbrbrあたしbr「理由・・・は・・・ ありません。ええ、ありません、先生。」brbrbrbrドクターbr「わかりました。それでは、いつでもお帰りくださって結構です。br実はですね、外国の方だと聞いていたので、会話がどの程度成立するのかbr不安だったのですが、舞台女優のセリフかなにかのようにわかりやすい英語でしたので、brよかったです。」brbrbrbr(外国の病院に無理やり入院させられてるってことは、brどうやら本当に私は自殺を試みたんだろうか?br正直なところ記憶はひどく曖昧だけれども、brどうも単に大量のミンザイで不安定になっていた程度のことな気がするんだけど・・・。brお酒はほとんど飲めないから泥酔状態みたいなのと比較はできないし。brっていうか今、舞台女優みたいなセリフって言った?幻聴じゃないよね?br奇妙なことを言う人だなぁ・・・。何かの誉め言葉のつもりだったのかな??)brbrbrそんなことを、長時間寝ていたせいか、一部麻痺して思うように動かせない左腕を見つめながら考え込んでいました。brbrbr*しつこいですが、これは実話ではないです。ただ、私の中のひどい錯乱を整理するには、brどうしても書く必要があったんで、遠い過去へ降りたって、物語にしてみました*br
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アメリカの病院に収容された一日

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